インテル® INDE 2015 Visual Studio* IDE 統合を使用してネイティブ Android* アプリケーションを開発するには?
この記事は、インテル® デベロッパー・ゾーンに公開されている「How to develop Native Android* Apps with Intel® INDE 2015 Visual Studio* IDE Integration?」の日本語参考訳です。
はじめに
このチュートリアルでは、インテル® INDE 2015 の IDE 統合機能により、Visual Studio* を使用してネイティブ “Hello World” Android* アプリケーションを記述する方法を紹介します。
インテル® INDE について
インテル® Integrated Native Developer Experience (インテル® INDE) は、パフォーマンスが要求されるネイティブコードと統合されたワークフローをサポートするため、コードを再利用することでモバイルと PC アプリケーションの開発をスピードアップする、C++ および Java* ツールとライブラリーを含む生産性スイートです。インテル® INDE は、インテル® アーキテクチャー上の Windows* アプリケーションと ARM* およびインテル® アーキテクチャー上の Android* アプリケーションの作成を可能にします。開発者は、Microsoft* Visual Studio*、Google* Android Studio*、そして Eclipse* など使い慣れた IDE 環境でインテル® INDE を利用できます。また、インテル® INDE は、コンパイラー、解析およびデバッグツールとともに、メディア・アクセラレーション、コンテキスト・センシング、OpenCL* 2.0、スレッド化ライブラリーなどの高度なプラットフォームの機能を利用することを可能にします。インテル® INDE には 3 つのエディションが用意されています: Starter、Professional そして Ultimate です。詳しい情報については、インテル® INDE ウェブサイトをご覧ください。
インテル® INDE 2015 の Visual Studio* 統合について
インテル® INDE 2015 は、Visual C++* の “Android X86 Native Project” と呼ばれる特殊なテンプレートを含む Visual Studio* 向けの vs-android プラグインを統合することで利用できます。また、インテル® INDE 2015 は、アプリケーションのデバッグを容易にするため vs-android 向けのデバッガー拡張を提供します。この機能を使用して、サンプルのネイティブ・アプリケーションをビルドおよび配置する方法を紹介します。
必要条件
Microsoft* Visual Studio* 2012 もしくは 2013 (Professional もしくは Ultimate Edition 以上)
Express Edition は、サポートされていません。
32 ビット版の JDK 7 以降
インテル® INDE 2015 のセットアップ
インテル® INDE 2015 をダウンロードして、インストールします。IDE 統合は、製品のすべてのエディションで提供されます。必要なエディションを選択してインストールすると、IDE 統合の選択画面が開きます。[Microsoft Visual Studio* development environment] を選択して、インストールを続行します。
この過程で Android* SDK、NDK、ANT、ADT プラグイン、vs-android などがダウンロードおよびインストールされます。
インテル® INDE で最初のネイティブ Android* アプリケーションを作成する
Visual Studio* を起動し、[ファイル] > [新規作成] > [プロジェクト] を選択します。
[新しいプロジェクト] ウィザードが開きます。[インストールされたテンプレート] から [Visual C++] > [Android] にある「Android X86 Native Preject」テンプレートを選択します。プロジェクト名を “Hello World” に変更します。 [Intel X86 Native Development Experience Android* Project Wizard] が開くので、[Next] をクリックしてプロジェクトの設定に進みます。エミュレーターもしくはターゲットデバイスと同じ API 設定を選択して、[Next] をクリックします。Activity 設定画面でデフォルト設定のまま [Finish] をクリックします。
Visual Studio* のソリューションが作成されます。
“Hello World” ソリューション・ファイルを右クリックして、[プロパティー] を開きます。重要な項目は、ハイライト表示されています。選択した [Target Android API Level] は、実行するエミュレーターと一致している必要があります。[Target Architecture] から、ARM* ターゲットを選択することもできます。”x86 Architecture (x86)” がデフォルトで選択されます。[Platform Toolset] には、GCC を示す “x86 4.6 Toolchain” が選択されています。インストールされていれば、ICC を選択できます。
ここで、ソリューション・エクスプローラーにあるいくつかの重要なファイルを確認してみましょう。
Jni/NativeCode.cpp は、すべてのネイティブ・ライブラリーとヘッダー・ファイルにアクセスできるネイティブ C++ コードを含んでいます。
ソリューション・エクスプローラーから、res/layout/activity_main.xml を開きます。このファイルは、アプリケーションの UI レイアウトを定義します。この時点では、まだデザインを見ることはできません。
ソリューション・エクスプローラーから、src/MainActivity.java を開きます。このファイルは、アプリケーションのイベントハンドラーを定義し、ここからネイティブメソッドを呼び出します。例えば、”getStringFromNative()” メソッドは、jni/NativeCode.cpp で定義されている関数を呼び出すインターフェイスです。
このサンプルをビルドして配置する前に、エミュレーターを起動しなければいけません。エミュレーターを起動するには、 <inde_install_directory>\INDE\IDEintegration\SDK ディレクトリーで、AVD Manager.exe を実行します。この IDE 統合では、デフォルトで “Intel_Nexus_7_x86″ エミュレーターを選択して起動します。”Android Virtual Device (AVD) Manager” で、API level が、Visual Studio* の “Intel X86 Native Android Application Wizard” で選択したものと同じであることを確認してください。
Visual Studio* のファイルメニューから [ビルド] > [ソリューションのビルド] を選択して、ビルドと配置を行います。ビルドが成功したら、[ビルド] > [ソリューションの配置] を選択します。エミュレーターに “HelloWorld” アプリケーションがインストールされていることを確認します。
“HelloWorld” をクリックすると、アプリケーションが動作していることを確認できます。
Congratulations これで、最初の課題をクリアできました!
問題解決のヒント
- • エミュレーターを高速化するには、インテル® HAXM をインストールします。インテル® HAXM がインストールされている場合、BIOS 設定でインテル® VT を有効にして、Hyper-V をアンインストールする必要があります。
- JAVA_HOME 環境変数に、最新の 32 ビット JDK のインストール先が設定されていることを確認してください。
- “Error occurred during initialization of VM, Could not reserve enough space for object heap, Could not create the Java virtual machine” エラーが表示されたら、_JAVA_OPTIONS 環境変数に -Xmx512M (任意の値を設定可能) を追加して、最大ヒープサイズを増やします。
サポートが必要な場合、INDE Support (英語) ページを確認してください。
コンパイラーの最適化に関する詳細は、最適化に関する注意事項を参照してください。